2023/09/26
チャットでのコミュニケーションが主流!?職場でのチャットのマナーややりとりについて解説します
近年はビジネスチャットを活用し、業務効率化と社員同士のコミュニケーション増進を図る企業が増えています。
一方で使用者の中には、メールとの違いが分からず、送信時の設定に迷うなど、まだ使い方に戸惑う方は多いのではないでしょうか。
今回の記事では「今さらチャットの使い方を聞けない」「誰に聞いてよいか分からない」という方に、チャットのやり取りの仕方やマナーについて解説します。
目次
ビジネスチャットの基本的なマナー
ビジネスチャットではメールとは使い方やマナーが少し異なりますが、使い始めてすぐに正しいマナーを把握できる方は多くありません。
ここではまず、ビジネスチャットの基本的なマナーを紹介します。
敬語などビジネスにふさわしい言葉遣いをする
ビジネスチャットでは敬語を使うなど、仕事にふさわしい言葉遣いを心がけましょう。
メールよりも気軽にメッセージを送れるのがチャットのメリットとはいえ、仕事ではプライベートのLINEのような砕けた語調は慎むべきです。
モバイルで送信することもあって、チャットでは言葉遣いへの注意がおろそかになるかもしれません。メッセージを送信する前に今一度、誤字脱字がないか、言葉遣いが適切かどうか、チェックしましょう。
結論から簡潔に伝える
チャットのメッセージでは、結論ファーストの簡潔な文章を心がけましょう。
チャットにはメールでいう「件名」がありませんが、「件名」にあたる内容を最初に書く、とイメージするとよいかもしれません。
冒頭に「〇〇プロジェクトの進捗状況です」などと記載し、詳細をあとから書くようにすると、内容が相手に伝わりやすくなります。
チャットツールによっては、メッセージの検索機能が使える場合も多いため、結論を完結に記載しておくと、あとで検索するときにメッセージを見つけやすくなります。
定型文の挨拶は使わない
ビジネスチャットでは、時候の挨拶や「お疲れさまです」などの定型文の挨拶は不要です。
「結論ファースト」でも伝えたように、必要なことを完結・迅速に伝えられるのがチャットのメリット。
冒頭に挨拶があると、内容の把握に時間がかかってしまうため逆効果です。
社内のビジネスチャットでは、挨拶文を付けなくても決して失礼にはあたりません。
結論を素早く的確に伝えることを優先しましょう。
早めの返信をする
ビジネスチャットでは、極力リアルタイムの早い返信を心がけましょう。
メールと異なり、チャットはスピーディーなコミュニケーションにより業務効率を上げるツールのため、迅速なレスポンスを期待されています。
とはいえ、質問内容によってはすぐに回答できないケースもあるかもしれません。
この場合は先にメッセージを確認したことを伝え、追って回答することを伝えましょう。
また、着信のたびにその場で返信しようと考えると、通知が気になり仕事に集中できない可能性があります。
その場合はメッセージの確認を30分~1時間間隔で行い、それから返信しても問題ありません。
ビジネスチャットでは、メッセージを確認したら早めに反応を示し、遅くても24時間以内には返信しましょう。
返信と反応を上手に使い分ける
ビジネスチャットでは「返信」と「反応」を適切に使い分けましょう。
ビジネスチャットには「反応(リアクション)」という機能があります。
メッセージを読んだことだけ伝えたい場合には、メッセージよりも反応で返すほうが、確認する相手にとっても親切です。
特にグループチャットでは多くのメッセージが乱立すると、重要な連絡が埋もれて気づきにくくなるため、なるべく反応で済ますこともマナーといえます。
ただし、相手によってはメッセージの返信がないと失礼になる場合も。
相手との関係や社内のルールに合わせて、返信と反応の適切な使い分けを心がけましょう。
グループチャットでは相手を指定して発信する
グループチャットでのメッセージは、相手を指定して行いましょう。
ツールにより仕様が異なりますが、「TO」や「@」で発信すると受信した相手がメッセージに気づきやすくなります。
発信時に相手を指定しないと、メッセージがタイムラインに埋もれて見つけにくくなるほか、対象外の人が不要なメッセージを読み飛ばさなければなりません。
相手を指定する際に「返信」「スレッド」を使うことも、ルーム内のやり取りをすっきりさせるために重要です。
スレッドなら元のメッセージに紐づけされるため、お互いに会話をたどりやすくなり効率的です。
業務時間内にメッセージを送信する
基本的に、ビジネスチャットの使用は業務時間中のみにしましょう。
遅い時間のチャットは、常識やマナーがないと思われ、相手に悪い印象を与えてしまいます。
印象が悪化すると、仕事の連携に支障が出るかもしれません。
さらに、夜間のチャットは「時間外労働」とみなされ、会社側に割増賃金の支払い義務が生じる可能性もあるため注意が必要です。
とはいえ、緊急の連絡が必要なケースもあるでしょう。
その場合は、夜であれば「夜分恐れ入ります」など、気遣いやお詫びの一言を付け加えるようにしてください。
職場によってはフレックスタイム制やシフト制など、他者と勤務時間が異なる場合もあるので、時間外や休日のチャットについては、社内でルールを決めている場合が多いため、確認しておくことをおすすめします。
ビジネスチャットのNG行為と注意点
ビジネスチャットの基本的なマナーを把握できたら、もう一歩理解を進めるために、ビジネスチャットのNG行為と注意点を解説します。
メッセージに返信も反応もしない
チャットの着信に対し、返信も反応もしないことはマナー違反です。
LINEと異なり、ビジネスチャットでは「既読」表示が出ないため、受信した側がアクションを起こさないと相手に既読が伝わりません。
メッセージを無視することは相手に対し失礼なだけでなく、メッセージを読んだかどうかがわからず、相手は不安になります。
さらには、返信がないことが原因で業務がストップしてしまうことも。
お互いが良い関係で仕事をするためにも、メッセージを確認した段階で、少なくとも反応だけは返し、追って返信するようにしましょう。
ルーム・チャンネルを間違える
複数のトークグループに所属している場合は、適切なルーム・チャンネルを選んでメッセージを送ることが大切です。
同じ会社でも、部署や職務ごとにルームやチャンネルを作成している場合が多く、もし異なるチャンネルに連絡を流してしまうと、業務の妨げになることがあります。
会社が複数のチャンネルを設置する理由は、必要な情報だけに絞って伝達を迅速に行うためです。
メッセージを送信する際には、チャンネル選択が誤っていないか、今一度確認しましょう。
業務と無関係のやりとりをする
社内チャットで雑談ルームを利用する場合を除き、業務用のチャンネルで仕事と無関係の会話をするのは止めましょう。
業務と無関係のチャットは業務の妨げになり、全体の業務効率を下げてしまいます。
また、ルームやチャンネルには上司も参加しているため、雑談が筒抜けになる恐れもあります。
個人的な話などは、相手と直接会ったときに話すか、業務時間外に会って話すようにしましょう。
相手に即時レスポンスを求める
送ったメッセージに対する返信を、必要以上に速く求めないようにしましょう。
ビジネスチャットはスピーディーなやり取りが可能とはいえ、返信タイミングばかりを気にしていたら、相手は本来の仕事が手に着かなくなってしまいます。
チーム全体の業務効率も考慮し、相手に即時レスポンスを要求しなくて済むよう、早めの連絡を心がけましょう。
どうしても緊急の際には、冒頭に【至急】【緊急】と記載し「お忙しいところ恐縮ですが」と断りの言葉を添えるか、連絡手段を変え、直接電話で伝えるほうが賢明です。
長文を送る
ビジネスチャットで長文を送信することは、なるべく控えましょう。
メッセージが長文になりそうなときは、箇条書きを使う、添付文書にするなど、読みやすくする工夫が必要です。
迅速性を求めるチャットで長文を送ると、読む相手を疲れさせてしまいます。
どうしても長くなる場合はテキストよりも画像ファイルにしたり、電話で話したりと、チャット以外の方法が適しているかもしれません。
チャットはあくまで、情報を手短に伝達し把握するための手段です。
伝える内容や情報量に応じて、適切な伝達方法を選択しましょう。
ビジネスチャットによくあるQ&A
使い方やマナーに慣れてくれば、ビジネスチャットは手軽で便利なコミュニケーションツールとなるでしょう。
最後に、ビジネスチャットによくあるQ&Aにお答えします。
Q1.チャットとメールの使い分け方は?
複数人がリアルタイムで相互にやり取りする場合や、繰り返し内容確認が必要な場合は、メールよりもビジネスチャットが向いています。
逆に全社向けの通達など、多量の宛て先へ送信したい場合には、メールのほうが適しています。
そのほか、一般的に社内はチャット、社外はメールと使い分ける会社が多いようです。
ただし近年は他社とのコラボレーションなどで、社外ともビジネスチャットでリアルタイムのやり取りをするケースが増えています。
Q2.夜は何時まで送信してよい?
業種や職場の勤務体系にもよりますが、通常は21時以降の連絡は慎むべきとされています。
勤務時間外の連絡については、閲覧・返信を求めず発信のみなら可とされるケースが多いです。
実際には会社や職場ごとに通信時間のルールを設けている場合が多いため、確認してみましょう。
Q3.絵文字や顔文字を使用してもよい?
ビジネスチャットでは、絵文字や顔文字を意識的に使う場合があります。
チャットではお互いの顔が見えないため、テキストだけではニュアンスが伝わりにくいもの。
そのため、相手が状況や感情を把握しやすいよう、使いすぎない程度に絵文字や顔文字を活用することをおすすめします。
ビジネスチャットでは早さと気遣いのマナーを大切に
ビジネスチャットはメールよりもスピーディーに、両方向で情報共有とコミュニケーションができる、現代に不可欠な手段です。
それだけにマナーには気を遣う必要があります。
メールとは異なり、チャットでは挨拶は不要で、ダイレクトかつ簡潔に伝えることが求められます。
返信や反応を早く、やり取りを業務時間内で行うことで相手の負担を減らすことができます。
ビジネスチャットの内容やタイミングをブラッシュアップし、毎日やり取りする職場の同僚たちと、より良いコミュニケーションを実現してください。