2021/04/05
「将来は正社員」をめざすなら派遣社員のうちにやっておきたいこと【前編】
「派遣社員で働きながら、いつかは正社員をめざしたい!」と考えている方も多いことでしょう。転職して正社員になれれば、契約が切れることもなく、キャリアアップや昇進・昇給をめざせます。
派遣社員から正社員にステップアップするためには、どんなことをすればいいのでしょうか。「派遣社員としての経験をアピールしても、正社員採用は難しそう」と不安に思う方もいるでしょう。未経験の業界・職種からスタートとなると、正社員をめざすのは簡単なことではありません。
しかし、将来のビジョンを描きながら着実に準備をしていけば、正社員への転職も充分に実現可能です。今回は、派遣社員から正社員へのキャリアアップを実現したい方に向けて、派遣社員のうちにやっておきたいことを紹介します。
■派遣社員から正社員になるための4つのポイント
派遣社員から正社員をめざすために押さえておきたいアクションは、以下の4つです。
1.活かせる経験を明確にしておく
2.幅広い業務に率先して取り組む
3.教育支援制度を活用する
4.派遣コーディネーターのカウンセリングを受ける
それぞれについて、【前編】【後編】の2回に分けてわかりやすく解説していきます。
1.活かせる経験を明確にしておく
企業の採用担当者は、正社員募集の求人に対する応募者にどのようなスキルと経験があるのかを詳細に確認します。応募者のスキルや経験が、自社にマッチするかどうかを見極めることが目的です。書類選考や面接において、派遣社員としてどのように仕事と向き合い、正社員として入社した際にどんな活躍を期待できるのかを入念にチェックし、会社全体として納得感がある結論を導き出そうとします。
スキル・経験に差がなければ、正社員として働いた経験がある候補者を優先する担当者もいるでしょう。正社員をめざす転職活動では、これまでの経験とスキルを整理して、自分の強みとして的確にアピールすることが必要となります。事務や営業であれば、ビジネスコミュニケーションとPCスキルは必須条件。自発的に取り組んだことや、何らかの改善によって成果を上げた経験を語れなければ、正社員経験者よりも高い評価を得るのは難しくなります。
志望する業界や企業が明確になっている人は、業界全体の動きや志望企業が置かれている状況、将来の見通しなども調べておきましょう。志望動機や入社後にやりたい仕事などを問われたときに、具体的に伝えることができれば、採用担当者の評価が高まります。
2.幅広い業務に率先して取り組む
一般的に、派遣社員は定められた業務に特化した経験とスキルが求められます。一方、正社員の場合は、より幅広い知識・経験や対応力が求められるようになります。多くの企業が正社員に求めるスキルとして、自発性、行動力、コミュニケーション力があります。担当業務について、取引先や外部パートナーとのやりとりまでまかされるため、対人スキルは欠かせません。
派遣社員から正社員をめざすなら、与えられた業務をこなすだけでなく、よりよい方法を考えて改善を提案したり、関連する業務に率先して取り組んだりするスタンスで働いたほうがよいでしょう。書類作成や手続きができるだけでは、正社員は難しいと評価される可能性があるので、自発的に業務を改善した経験や、それによる成果をアピールできるようにしておきたいものです。さまざまな業務に携わるなかで強みを明確にして、コミュニケーション力などのヒューマンスキルとともに伝えられるようにしましょう。
【前編】では、正社員にステップアップするために必要となる考え方や働き方を中心に紹介しました。【後編】では、キャリアアップにつながるさまざまな制度の利用方法を中心に解説していきます。