2021/07/02
これから事務職デビューする人のための 「3年後にめざしたい事務職カタログ」【前編】
事務職に興味があるけど具体的にどのような仕事があるのか、就職・転職するためにどのような知識・経験・スキルが求められるのか、わからなくて不安な方は多いのではないでしょうか。
今回は3回にわたり、事務職デビューを検討している人に向けてさまざまな事務職の仕事内容と必要とされる知識・経験・スキルをご紹介。事務職経験を活かしてキャリアアップしていく方法も解説します。
【前編】で紹介するのは、とくに未経験からはじめやすい2つの事務職です。専門的な事務職にキャリアアップするための「基礎力」を身につける上でもおすすめなので、事務職デビューを考えている方はぜひ参考にしてください。
そもそも事務職とは
「事務職」とはその名の通り、企業の事務業務全般をになう職種です。書類作成・ファイリングをはじめとして、データ入力、電話・メールでの問い合わせ対応、顧客対応などの幅広い業務をこなし、ほかの社員をサポートする重要な役割といえるでしょう。
また事務職には業界・配属される部署・業務内容などによってさまざまな種類があるのも特徴です。とくに代表的な事務職としては下記が挙げられます。
・一般事務 ・総務事務 ・営業事務
・経理事務 ・人事事務 ・法務事務
・貿易事務 ・介護事務 ・医療事務
・学校事務
一口に事務職といっても、どんな業種や組織に対応する事務職かによって仕事内容や求められる知識・スキルは大きく変わってくるのです。当然、キャリアアップをしていくために押さえるべきポイントも異なるでしょう。
そのため事務職デビューをする際には、自身がもっている知識・スキルと、将来めざしたいキャリアプランを明確にしておくことが重要になります。
一般事務
事務職の中でも最もスタンダードで、求人数も多いのが「一般事務」です。
主な仕事内容は、組織全体に関わる事務作業や他の社員のサポート。専門的な知識・経験・スキルが求められるケースは少なく、未経験でもデビューしやすい事務職です。
ただし書類の作成・処理などでパソコンを使う場面が多いため、ほとんどの職場ではある程度のPCスキルが求められます。とくにブラインドタッチができたり、ExcelやWordといったオフィスツールを使いこなせたりすると重宝されるでしょう。
業務を効率的かつ適切に進めていくためには、スピーディな対応と正確な作業も求められます。締切に向けて作業を進めていくうえでは、スケジュール管理も欠かせません。
社内外の人とやり取りをする機会が多い仕事なので、最低限のビジネスマナーを押さえるのはもちろん、それぞれの要望を的確に把握するコミュニケーション能力も求められるでしょう。
なお、一般事務職に必要なスキルは、専門スキルが求められる事務職でも必要です。その意味ではオフィスワークの基礎的なスキルだといえます。
まずは一般事務で経験・スキルを身につけたうえで、ほかの事務職へのキャリアアップをめざすしてみてはいかがでしょうか。勤務日数や退社時間のコントロールがしやすい職場も多いため、仕事をしながら資格の取得をめざす人も多いようです
総務事務
「総務事務」の役割は、組織に所属する社員が円滑に仕事を進められるように、社内環境を整えること。代表的な仕事として、文房具・備品・設備などの発注・管理が挙げられます。必要となる備品は、デスクやパソコンなど会社の運営に不可欠なものも含まれます。
そのほかにもオフィスのセキュリティ対策・防災対策を行ったり、社員や取引先の冠婚葬祭に対応したり、株主総会の運営を準備したりと、業務内容は多岐にわたります。
さまざまな部署の社員とのやり取りが必要なうえに、基本的な事務業務もあるため、コミュニケーション能力・PCスキル・事務処理能力などのスキルは不可欠です。
ただし一般事務と同様に特別なスキルや経験が求められることは稀なので、未経験からはじめるのにおすすめの事務職といえるでしょう。
業界知識を得たり、他部署の仕事内容を見たりする機会も得やすいため、より専門的な仕事へとキャリアアップを図るのに向いています。働きやすい環境づくりをめざして積極的に行動を起こせば、転職・就職の際のアピールポイントにもなるはずです。
続く【中編】ではより専門的な事務職として「営業事務」「経理事務」「人事事務」「法務事務」を紹介していきます。ぜひ合わせてご覧ください。