2020/07/21
派遣社員と何が違うの?「BPO(業務請負)求人」の働き方&魅力をチェック【前編】
「TOPPANエッジ」は、主力事業のひとつであるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の求人が多く、「JOB-CUBE」にてさまざまな募集情報を掲載しています。
BPOという耳慣れない言葉を聞くと、「一般的な事務派遣とはどう違うの?」という疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。今回は、人材派遣との違いに触れながら、BPO求人の特徴と魅力をわかりやすく紹介します。
■「BPOが増えている」ってホント?それはなぜ?
BPOとは、企業のバックオフィス業務や大量の事務作業を専門の会社が請け負う仕組みです。
近年、大手企業では、直接的に利益を生み出す業務や専門的な非定型業務に集中する一方で、利益には直結しない業務やバックオフィスの定型的な業務を外部のパートナー企業に委託する傾向が強まっています。
重要な部門に人材を集中し、専門性を必要としない事務作業を効率化する…変化の激しいビジネス環境において、この流れは加速しています。一般企業だけでなく、公的機関でもBPOのニーズが高まっているのです。
ここまで聞いたところで、「今までは、派遣社員がそういう仕事をまかされていたのに、何でBPOなの?」と思った方もいるでしょう。いい質問です。企業や自治体は、人材派遣とBPOをどのように活用を使い分けているのでしょうか。
■BPOと人材派遣の違いは? 企業はどのように使い分けているの?
まずは、それぞれの仕組みと、企業が期待するポイントを見ていきましょう。
一般的に、人材派遣は企業に労働力を提供することを期待されており、派遣スタッフへの業務指示は受け入れ企業の社員が行います。一方、BPOの場合は、企業は請け負う会社に「業務効率化」「正確性」などの成果を求めており、スタッフへの業務指示は委託された会社の従業員が担当します。働くスタッフの立場から見ると、人材派遣の場合は派遣先の社員の指示に従い、BPOのスタッフとして働く場合は委託会社の社員が上司となるわけです。
■人材派遣の労働法規について
次に、人材派遣の労働法規を理解しておきましょう。
派遣労働者は派遣元と雇用関係がありますが、実際の業務に携わる際には、その指示をするのは派遣先となります。そのため、契約で定めた業務以外の付随業務などについては、その都度、派遣先・派遣元・派遣社員の3者で調整を行うことになります。また、派遣労働者は不利な条件で働かされることがないよう、労働契約法と労働者派遣法によって守られています。
2020年4月1日より、労働者派遣法が改正されました。改正のポイントは「同一労働同一賃金」。正社員と非正規雇用労働者の待遇差を是正すべく、賃金決定方法が厳格化され、派遣元会社に説明義務が課されることになっています。
労働派遣市場が変化していくなかで、働き方改革が叫ばれ、正社員に比べて雇用が不安定な派遣社員の保護を目的とする動きが強まっています。企業の人材マネジメントの多様化・複雑化が進み、派遣社員の導入が最適ではない業務も増えてきているのです。
そんななかで注目度が高まったBPOは、業務に携わるスタッフのマネジメントを請け負う専門会社が行います。利用する企業にとっては、業務効率化やコスト削減などの成果とともに人材マネジメントの負担を軽減するメリットもあります。
■働く立場から見たBPOと人材派遣…仕事内容や求められるスキルは?
「同一労働同一賃金」がベースとなると、企業は派遣社員にもより高いビジネススキルと専門性を求めるようになり、将来の正社員転換を見込んだ紹介予定派遣や、短期の即戦力などの活用事例が増えつつあります。仕事内容においても、非定型の専門性が求められるケースが多くなっています。
それぞれのスタッフから見れば、人材派遣という働き方は、ライフスタイルに合わせて働く時間や場所、仕事内容を選べるメリットがあります。仕事を通じてスキルと経験値を高められれば、その後のキャリアの選択肢が広がります。
一方、BPO求人は定型的な業務が中心なので、特別なスキルや経験よりも、長く安定的に働ける人を求める傾向が強くなります。「TOPPANエッジ」のBPOは、さまざまな業務に対応する事務センターを設置しており、多いところでは数百名のスタッフが働いています。仕事のなかで、わからないことや困ったことがあれば相談できる体制が整っており、スタッフにとってはワークライフバランスが取りやすいというメリットがあります。
ここまでは、企業と働く人の両方の視点から、派遣社員とBPOの違いを紹介してきました。【後編】では、BPOの仕事と働き方の魅力について、さらに掘り下げて解説していきます。