2021/06/04
BPOサービスの業界最新事情2021【中編】
企業の定型的な事務業務・バックオフィス業務を代理するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス。さまざまな業界でニーズが高まっており、TOPPANエッジの「JOB-CUBE」でも対応する事務職スタッフの求人を数多く掲載しています。
本シリーズでは、そんなBPOサービスの業界最新事情を【前編】【中編】【後編】の3回にわたってお伝えしています。【前編】ではBPOサービスの概要と、2021年現在の最新動向を紹介しました。
【中編】ではBPOサービスの将来性について、さらに深掘りして解説をしていきます。BPOサービスや事務職求人に興味をお持ちの方はぜひチェックしてみてください。
BPOサービスの将来性
前回の記事でも解説したように、BPO市場は「企業の人員不足」「IT技術の発展」「公的機関の後押し」といった要因により、毎年1000億円前後のペースで成長してきました。
この成長は今後も続く可能性が高そうです。矢野経済研究所によると2020年度に4兆4243億円だったBPO市場規模は、2023年度には国内全体で4兆6807億円まで成長すると予測されています。
成長の要因として最初に挙げられるのは、業務効率化や採用難などの課題が注目されることによるBPOサービスの認知拡大です。多くの企業がBPOサービスを利用することで、BPO事業者が対応できる業務範囲もますます広がっていくはずです。
また、最新のIT技術がBPO業界にもたらす影響も無視できません。ほかの多くの業界と同じように、BPO業界でも今後はますますDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されていくと予想されます。
DXとは「最新のテクノロジーによるデジタル化がもたらす事業やサービスの変革」を指す概念です。これにより、システム関連業務に対応する「IT系BPOサービス」の需要はこれまで以上に高まっていくでしょう。
BPO業界の市場拡大をもたらすDX
直近では「クラウドサービス」「RPA」「AI」の3つの技術が、BPO業務のサービスの質と効率化を高め、市場拡大を後押ししています。
「クラウドサービス」は前回の記事でも取り上げたように、インターネット上のサーバーで大容量のデータを管理・処理できるサービスです。クラウドサービスを仲介すれば、企業とBPO事業者が簡単かつ効率的にデータを共有できます。またセキュリティ面でも万全なサービスが多く、情報漏えいリスクを軽減することができます。
「RPA」は「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略で、定型的な業務を自動化する技術です。人間ではなくロボットが業務を行うため、24時間365日休まずに稼働でき、作業効率が圧倒的に高まります。人為的なミスを大幅に削減できるのも大きなメリットといえるでしょう。
「AI」がBPO業界で導入される技術の例として、手書き文字などを読み取ってデータ化できる「AI-OCR」が挙げられます。会計・経理業務をはじめとして、さまざまな事務業務に活用可能です。
このほかにも人材採用で候補者の書類選考・問い合わせ対応・面接を自動化したり、オペレーター業務のサポートをしたり、AI技術がBPOサービスにもたらすメリットは少なくありません。RPAと組み合わせることで、さらに幅広い業務領域をカバーできるようになるはずです。
高度化テクノロジーの普及とBPOの応用
RPAやAI技術の発展は、既存のBPO業界にとって諸刃の剣でもあります。なぜなら、高度化したテクノロジーが一般企業にまで普及することで、定型的なバックオフィス業務のほとんどを自動化できてしまう可能性があるからです。
とはいえ、これらの技術が急速に発展・普及するわけではなく、またBPOサービスには受付・問い合わせ対応をはじめとして、自動化ではまかなえない業務内容も数多く含まれます。そのため現状では、BPOの市場規模は順調に成長していくと考えられてます。
今後ますますニーズが高まっていくでBPO業界で安定的に働きたいという方は、ぜひTOPPANエッジの「JOB-CUBE」の求人情報をチェックしてみてください。信頼性の高い企業のBPO案件を豊富に取り扱っています。
本シリーズの最後となる【後編】では、TOPPANエッジにおけるBPOの取り組みについて、詳しく解説していきます。