2021/05/28
BPOサービスの業界最新事情2021【前編】
TOPPANエッジの主力事業のひとつとして、成長を続けているBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス。「JOB-CUBE」でも、大手企業の事務作業を請け負うスタッフの求人を数多く掲載しています。
公的機関や大手企業をはじめとしてニーズが高まっているBPO業界は、2021年現在、どのような状況にあるのでしょうか。また、今後はどのように発展していくのでしょうか。
今回は【前編】【中編】【後編】の3回にわたって、BPOサービスの業界最新事情を網羅的に解説していきます。最後にはTOPPANエッジでの取り組みも紹介しますので、興味がある方はチェックしてみてください。
【前編】では、BPOサービスの仕組みを紹介したうえで、業界の最新の動向について詳しく解説していきます。
そもそもBPOサービスとは
BPOは、企業において必ず発生するさまざまな定型的な業務を代行するサービスです。
TOPPANエッジが手掛けているBPOサービスは、印刷物の企画やデザイン、帳簿の電子化、データ入力、帳簿出力、ファイリング、受付・問い合わせ対応など。さまざまなバックオフィス業務全般をは一括でサポートする体制を整えています。
BPO事業者に業務を委託することで、企業はコア業務に集中して人材を割り当てることができます。それにより生産性向上・コスト削減・業務の効率化・人員不足解消といったメリットが期待できます。
さらに、BPO事業者がもつ専門的な知見やノウハウが、企業が顕在的・潜在的にかかえていた業務課題の改善につながるケースもあります。業務フローの改善によって、バックオフィス業務に費やす時間やコストの削減を実現したり、人的ミスを大幅に改善したりする企業も少なくありません。
BPOの最新の業界動向
BPOサービスは、対応できる業務範囲を年々広げており、マーケットは拡大を続けています。矢野経済研究所の調査によると、2017年度に4兆866億円だったBPOの国内全体の市場規模は、2020年度には4兆4243億円となっており、毎年1000億円ほど増加しています。
需要拡大の背景としてまず挙げられるのが、国内の多くの企業がかかえる人材不足の問題です。少子高齢化に加え、働き方改革によって時間外労働に上限が設けられたこともあり、社内の人員だけではすべての業務をまかなうのが難しいという企業が増えてきています。
さらに平成27年に行われた「労働契約法の一部改正」も、人材不足の大きな要因のひとつといえるでしょう。
有期労働契約を結んでいる労働者は、契約が5年以上更新されると、雇用形態を無期労働契約に切り替えることができるようになりました。派遣社員の待遇についても、現在は正社員と「同一賃金同一労働」の条件が求められています。
これらの法改正によってアルバイト・パート・派遣社員などの非正規労働者の雇用コストは以前よりも増加しています。そのため非正規労働者の雇用に対して、企業が消極的になっている側面があるのです。
多くの企業がBPOを取り入れる理由
少子高齢化や働き方改革の影響で不足したマンパワーを補い、ノンコア業務を品質を落とさずに効率化すること。この課題をクリアするために、多くの企業がBPOサービスを活用しています。最近では、人材不足に追い打ちをかけるように、新型コロナウイルスの感染拡大で事業変革を余儀なくされた企業も増えています。
これらに加えて、IT技術の進化もBPOサービスの拡大に大きな影響を与えています。インターネット上のサーバーでデータの管理・処理ができる「クラウドサービス」の普及によって、外部のパートナーとも簡単かつ効率よく情報共有やファイルなどの受け渡しができるようになりました。
テレワークの普及も、事務作業やシステム関連の業務の代行をスムーズにする要因となっており、とくにIT系のBPOは成長が著しいマーケットになっています。民間企業だけでなく、官公庁や自治体などの公的機関も積極的にBPOサービスを活用しており、市場の拡大を後押ししているのです。
次回の【中編】ではBPOサービスの将来性について、深掘りしていきます。
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