2025/04/15
扶養の収入の壁が変わるかも…注視しておきたい社会保険関連の動き

最近、扶養の壁に関する報道が多くなってきました。
最低賃金の上昇や、物価高による生活苦でもっと働きたいのに働けないといった声もあり、政治的にも今後変化があることは間違いなさそうです。
一方で、扶養の壁の変更には大きな影響が伴い、特にパート勤務や扶養内勤務の方に取っては見過ごせないことでしょう。
今回は、考えられる政治的な動きなどについて解説します。
目次
2025年に予定されている社会保険関連の動き
2025年、社会保険制度には大きな変化が予想されています。特に、働き方の多様化や高齢化が進展する中で、社会保障制度の持続可能性を確保するための改革が求められています。ここでは、2025年に実施が予定されている社会保険に関連する動きについて解説します。
・パート労働者の社会保険加入拡大
2025年には、パート労働者の社会保険加入が大きく拡大する見込みです。これまで、社会保険に加入できるパート労働者は、一定以上の収入や勤務時間、企業規模などが条件となっていましたが、これらの要件が緩和される方向で検討されています。
具体的には、年収106万円の壁の撤廃や、企業規模要件の緩和などが挙げられます。これらの改革により、これまで社会保険に加入できなかった多くのパート労働者が、健康保険や厚生年金に加入できるようになることが期待されています。
・130万円の壁の撤廃
配偶者がいる人が働く場合、配偶者の収入が一定額を超えると、自分が社会保険に加入し、配偶者が被扶養者となることができなくなる「130万円の壁」と呼ばれる制度があります。この制度は、女性の就業を妨げる要因の一つとして指摘されており、2025年にはこの壁が撤廃される方向で検討されています。
130万円の壁が撤廃されると、配偶者が働いても社会保険の加入資格を失うことなく、安心して働くことができるようになります。これにより、女性の就業意欲を高め、労働力不足の解消に貢献することが期待されています。
・高齢者の社会保険料負担の軽減
高齢化が進展する中で、社会保障制度の財源確保が喫緊の課題となっています。そのため、2025年には、高齢者の社会保険料負担を軽減するような制度改正が検討されています。
具体的には、高齢者の所得に応じて社会保険料を軽減する制度や、一定の収入以下の高齢者については社会保険料を免除する制度などが検討されています。これらの制度により、高齢者の生活を支えながら、社会保障制度の持続可能性を確保することが目指されています。
扶養の壁が変わることで影響を受ける具体的なケース
2025年からの扶養の壁に関する制度変更は、多くの人々の生活に大きな影響を与えることが予想されます。ここでは、具体的にどのようなケースで影響を受けるのか、3つのケースを例に挙げ、詳しく解説します。
・ケース1:共働き世帯における妻の収入増加
これまで、夫の収入が世帯の主な収入源であり、妻は扶養の範囲内でパートタイムで働いていた世帯では、妻の収入が増えることで社会保険料の負担が増え、手取りが減ってしまうという問題がありました。しかし、扶養の壁が撤廃されることで、妻がより多くの収入を得ても、社会保険料の負担が軽減され、世帯全体の収入が増えることが期待できます。これにより、より豊かな生活を送ることができるようになるでしょう。
・ケース2:シングルマザーの経済状況の改善
シングルマザーは、子育てと仕事を両立させることが難しく、経済的な不安を抱えているケースが多く見られます。扶養の壁が撤廃されることで、シングルマザーはより多くの収入を得ることが可能になり、経済的な安定につながる可能性があります。また、子どもたちの教育費や生活費に充てることができ、より良い生活環境を提供できるようになるでしょう。
・ケース3:高齢者の就業意欲の向上
高齢者は、年金だけでは生活が厳しい場合、パートタイムなどで働くことがあります。しかし、扶養の範囲内で働いている場合、収入が増えると社会保険料の負担が増え、働く意欲が減ってしまうことがあります。扶養の壁が撤廃されることで、高齢者は、収入が増えても社会保険料の負担が軽減されるため、より長く働くことができるようになるでしょう。これにより、高齢者の経済的自立を支援し、社会全体の活力を高めることにつながることが期待できます。
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